もしアビガンが人類の救世主になったら
Aug.30,2021

 先日塩野義製薬が出すと言われている抗ウイルス剤について調べました。

 本日以前からあるインフルエンザウイルスの抗ウイルス剤アビガン(一般名Favipiravir)についてその作用機序を調べてみました。

 すると、アビガンはRNAウイルスが増殖する際に必要なRNA依存性RNAポリメラーゼを阻害する阻害薬だったのでした。

 理論的にはありとあらゆるRNAウイルスに効果があるはずです。
 
 次の図は、新型コロナウイルスが細胞に感染した後、増殖して細胞から出て行くまでの模式図です。
Pathogens 2020, 9(5), 331
 
Contents にもどる  
   
 ここで、コロナウイルス全般の嫌な話をいたします。

 本日知った話ですが、
コロナウイルスは宿主の細胞に感染すると、特異的に宿主のmRNA合成を阻害するのだそうです。そのため宿主の細胞の増殖サイクルは止まってしまい、正常なタンパク合成がコロナウイルスのせいでできなくなってしまうのだそうです。その後占拠された感染した細胞は新生コロナウイルスに乗っ取られ、死んでしまうのです。→この緑文字で書かれていることは20数年前に分かっていた事実で、現在もその原因は分からないとのことです。
 このようなことが肺炎に陥った肺胞の細胞でも起こるため、肺胞の細胞が死滅して行くようです。

 上の図の説明に移ります。

 
Aは初期タンパクの翻訳の次期です。コロナウイルスのゲノムはmRNAとして機能しうる(+)鎖RNAウイルスであり、まずタンパクの翻訳が起こり、RNAポリメラーゼが合成されます。
 次にこのRNAポリメラーゼで(-)鎖RNAウイルスが合成されるのをRNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤はブロックします。


 ですので、
ここでウイルスの増殖過程は終了します。
 
 
 
 

 アビガンは基本的には上記の作用機序ですので、新型コロナウイルスに対しても同等の作用があるはずです。
 しかし、現在までアビガンが有効だったという話はあまり聞きません。
 と思っていましたが、調べてみると今年の4月時点で臨床第III相試験が行われていました。ですのであまり表には出てこないようです。

 かなり期待できると思われます。早く臨床試験の結果を知りたいですね。
 
 
 
  Contents にもどる