塩野義製薬の抗ウイルス剤
への期待
Aug.15、2021
数日前TVで塩野義製薬が開発している抗ウイルス剤についてちらっと開発名が報道されていました。 どんな抗ウイルス剤なのか調べてみました。 さすがに企業秘密なのか塩野義製薬の内容はネットに出てきません。 しかし、東京薬科大学が群馬大学と、2013年にSARSウイルスで開発していた3C-like protease阻害薬がよく似た抗ウイルス剤でした。 東京薬科大学のプレスリリースが昨年2020年の7月31日に出ています。 これを読むとSARSウイルスに開発した抗ウイルス剤が今回の新型コロナウイルス、SARS-CoV-2にも効果があり、その3CLプロテアーゼはSARSとSARS-CoV-2は99%同等だったとのことです。 3CLプロテアーゼは結構いろんなウイルスの増殖にかかわっているようで、SARS以外に風邪のコロナウイルス、他の風邪のウイルス等にも効果があるかもしれません? 3CLプロテアーゼがSARSウイルス等にどのように作用するのかネットで調べましたが、一番詳しいのが理研でした。 理研のプレスリリースからの3CLプロテアーゼの作用機序です。 『SARSコロナウイルスはヒトの細胞に感染すると、自己複製のために必要なさまざまなタンパク質を合成します。合成されるタンパク質には、2種類の巨大なポリタンパク質(分子量486 kDaおよび790 kDa)が含まれています。巨大なポリタンパク質は1本のポリペプチド鎖(アミノ酸がペプチド結合でつながったもの)の中に複数のさまざまな酵素類を含み、それぞれがウイルスの持つペプチド結合加水分解酵素(プロテアーゼ)によって切り出されます。 この反応に関与する主要なプロテアーゼは「3CLプロテアーゼ」です。3CLプロテアーゼはポリタンパク質の一部のため、自己の持つ酵素活性により切り出され、活性化されます。この作用を「自己プロセシング」と呼びます。 |
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