エアロゾルと物質の表面における
SARS-CoV-2とSARS-CoVの
不活化する違い

 
 厚生労働省が国民に対して提示している、ウイルスが不活化する根拠となるNew England Jurnal of Medicineという雑誌のデータを示したletterからの内容です。相当早い時期の、2020年の3月17日に公開されています。
 タイトルはAerosol and Surface Stability of SARS-CoV-2 as Compared with SARS-CoV-1N Engl J Med 2020; 382:1564-1567
 Contents にもどる

 このデータでは、エアロゾル中のSARS-CoV-2とSARS-CoVのウイルス量の半分が不活化するまでの時間、プラスチックやステンレス、銅、カードボードの表面に付着させたSARS-CoV-2とSARS-CoVのウイルス量の半分が不活化するまでの時間を調べています。
 
 
 結論だけお書きします。

 厚労省がTV等の報道を使ってこの程度の時間SARS-CoV-2は不活化せず残っていると広報されていました。


 エアロゾル内のウイルスはSARS-CoV-2もSARS-CoVも、湿度65%、気温21-23度の条件下で、3時間で半分のウイルスが不活化したようです。

 
プラスチックの表面では、72時間でSARS-CoV-2およびSARS-CoVのウイルス量が1/1000になり、半分のウイルスが不活化したようです。

 ステンレスの表面では、48時間でSARS-CoV-2およびSARS-CoVのウイルス量が1/1000になり、半分のウイルスが不活化しました。

 
これらのデータから言えることは、ウイルスの不活化に関して、SARS-CoV-2はほとんどSARS-CoVと同じだと言うことが言えます。

これはとても面白い事実です。誰もこの点について専門家や報道等は言及していません。

 おまけ:銅ではSARS-CoV-2は4時間で1/1000になり、SARS-CoVでは8時間で1/1000になっています。銅の繊維が抗ウイルス作用があると、銅の繊維のマスク、銅の繊維のプレートが紹介されていました。これも、このletterのデータを使用してるとしたら、4時間では完全にウイルスが不活化しない可能性があります。

 
 
 

  ついでに、このletterのデータでは、厚労省が報道に対して伝えたのか不明ですが、48時間や72時間でSARS-CoV-2が不活化するという意味ではないことが分かりました。

 
すなわち、ウイルス量が1/1000になり、その半分のウイルスが不活化するまでの時間を示しているだけです。

 ということはプラスチックの表面では72時間以上ウイルスが不活化せずに生き残ってる可能性がありますし、ステンレスの表面では48時間以上ウイルスが不活化せずに残っている可能性があります。

 
  以上とよく似た話が、当院のコンテンツの 新型コロナウイルスがまわりに存在するときの対処法 にお書きしました。

 どちらも正しい話だと思います。
 

  最近読んだコラムで、こういったデータは実験室のある条件の下で行われている結果ですので、実際に我々が住む環境では、もっと短かったり、長かったりする可能性があると書いてありました。

 従って、もう少し長くウイルスが生き残ってる場合もあると考えて、行動するのも懸命だと思われました。